2011年12月17日土曜日

I.D.A卒展を振り返って〜街なかで展示会を開催すること〜

去った10月に沖縄市一番街の「レモン通り」と「メロン通り」に、2店舗のリアルショップをオープンしたI.D.Aインターナショナルデザインアカデミーの卒業制作が開催されました。


学生さんたちと共に物件探しから、改装、店舗作りまでをオフィス・ブラッドがお手伝いして、数ヶ月に渡るプロジェクトとなりました。学校の外へ出て、初めての社会経験となる第一歩を踏み出した生徒さんたちを陰でサポートしてきた、インテリア・建築デザイン科の大城美由紀先生とファッションビジネス科の前川潤平先生に卒展を振り返って、お話を伺いました。


専修学校インターナショナルデザインアカデミーは、沖縄で唯一の総合デザイン専門学校として平成4年に開校し、今では卒業生が県内外のデザイン関連企業などで活躍しています。「絵やデザインが好き」「自分が考えたものを作ってみたい」という気持ちを大切にし、先生たちが学生一人ひとりの思いを「カタチ」にしていけるよう、デザインの基礎から優しく丁寧に教え、卒業までに高度な技術・知識を身につけさせ、自信を持って就職や進学に送り出します。



今回、沖縄市一番街周辺で卒業制作展を開催するきっかけになったことはなんですか?

大城先生: 過去3年は、沖縄県立美術館の県民ギャラリーでデザイン展を開催していましたが、当校は5学科で作品数が100点を超えることから、県民ギャラリーのスペースでは全学科の作品を展示するとギュウギュウに詰めた感じになり、作品の良さが伝わるのか?と考えるようになりました。

「学生たちの作品をもっと活き活きと展示できないか?」と考えている最中に、「作られた箱の中から飛び出してみよう」という発想が生まれ、「街の中で展示ができないかな?」と思いました。

去年の卒業デザイン展で、ファッションビジネス科が沖縄市一番街のなかでリアルショップを開いたことと、建築デザインコースの学生も【コザのまちをトランスフォームする】をテーマに制作したこともあり、一番街の周辺をもう一度、学生たちと歩いてみました。

それで、いろいろ見て回って一番街の空店舗を利用して「空間作りから自分たちで考えてみよう」と思ったのがきっかけです。 

前川先生:IDAファッションビジネス科の卒業制作「リアルショップ企画」を実施するにあたり、事前に物件の確保がしやすかったことです。それから、店舗の内装に手を加えることが出来る環境であったことと、街に貢献できると感じたからです



物件を選んだポイントについて教えて下さい。

大城先生:インテリア建築デザイン科の物件は、広さが十分にあったことと、内装に手を加えて良いこと、値段が良心的だったこと、そして何より立地が良くて向かいにKOZY CENTRALというインテリアのショップがあったことです。

ファッションビジネス科の物件は、広さと内装・ファサードが良かったことが決めてになりました。それから2店舗間の距離が近かったことなどです。

前川先生:大家さんの理解があったことと、空間の広さや立地条件の良さなどです。



オフィスブラッドのサポートについて感想をきかせて下さい。

大城先生:いざ空店舗での展示を決めて、どこからアプローチをするか悩んでいたと時、オフィスブラッドと出会えたことは幸運でした。空店舗の状況や大家さんとの交渉など、一番時間を費やすところをサポートしてくれたことは大変助かりました。また、ファッションビジネス科の学生にとっては、改修工事のサポートをしていただけたことは大きいです。

前川先生:非常にお世話になりました。皆様の協力がなければ、あのような空間を作ることは無理でした。学生も関われることで非常に良い経験をさせていただいたことを改めて感謝します。ありがとうございました。



その他に、伝えたいことやお知らせなどはありますか?

大城先生:今回の展示は、当校にとってもチャレンジのデザイン展でした。初めての商店街での数カ所に渡る広範囲のデザイン展で不安でしたが、オフィスブラッドのサポートもあって開催することができました。ありがとうございました。一番街は、空店舗や街の活性化など問題はあると思いますが『なぜか、放っておけない街』です。その魅力は、どこから来るのか、今回の展示会で少し感じました。

前川先生:KBC学園グループの大学園祭が12月17日、18日コンベンションセンターにて実施されます。http://www.ida.ac.jp/


一番街商店街の人たちとの交流も生まれた、卒業制作展開催までの道のりはこちらからご覧になれます。

私たちオフィスブラッドのスタッフも、今回のような試みはチャレンジでもあり、学生さんたちとの関わりや共同作業を通して学びのあるプロジェクトとなりました。就職活動を終え、これから社会へと羽ばたいていく学生さんたちのこれからのご活躍をスタッフ一同、心から応援しています。

(写真/インタビュー 内間直子)


Okinawa ART PROJECTでは、スタジオやレジデンスなど、沖縄市一番街周辺で、制作の拠点となるスペースを探している方を募集しております。興味のある方は、お気軽にご相談ください。

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